黒いカバン -[どんと]

今回、配信するのは
昭和47年にリリースされたものの
警察をバカにした内容の歌詞のためとの理由で
放送禁止になった｢黒いカバン｣。
作詞は｢きみの朝｣｢襟裳岬｣などを手掛けた岡本おさみ、
作曲は泉谷しげる。

歌っているのは
ロックバンドBO GUMBOSのボーカル、
｢どんと｣＝久富隆司。
どんとは2000年1月、脳内出血で永眠。

時々、TV番組で｢警察24時｣的なドキュメンタリーを
見ているとこの曲を想い出すのである。

｢黒いカバン｣

黒いカバンをぶらさげて歩いていると
おまわりさんに 呼びとめられた
おーい ちょっとと彼は言うのだった
おいちょっとというあいさつを
くれたことがなかったので
ムカッときたのです
すると おまわりは
そのカバンをみせてもらいたいといって
さも それが当然なような 顔をした
見せたくなければ見せない
これは当然なのであるから
見せたくないですね というと
おまえは誰だというので
ぼくは人間ですよ と答えたのです
すると おまえは と大きな声でいうので
あなたのお名前は と尋ねると
それはいえない という
それは変ですね
人は会ったなら まして初対面なら
お互いに名のるのが最低の礼儀でしょう
というと
おまわりは たてつくのかというので
礼儀知らず というと
なに！とおこったが
思いなおしたように彼は
まぁ今度だけは許してやる などといったので
そこでぼくも
今度だけは許してやるといってやった

数年前、渋谷のパルコ２近辺で

毎週末、フリマ出店していた頃には

よく警察の職質現場に出くわしたが

まさにこの歌詞のやりとりが

実際に行われていたのだった。