2012/04/22

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ジャン=リュック・ゴダール/インタビュー〈3〉



よく学生に、映画を作るためには何をすればいいのか、
何を習えばいいのかという質問を受けます。
その時に私は、このように答えます。
ソニーでもパナソニックでもいいけれども、
小さなカメラで何かを撮ってごらん。
私たちが昔、16ミリでも高すぎてできなかったことが、今はできる。
同時録音もほとんど録れなかった、今はそれができる。
好きなように撮影ができる。
最初は、あなたの一日を撮ってみなさい、このように言います。
朝起きてから、夜寝るまで、そして夜も夢を見ている。
その一日を撮りなさい、本当のあなたの一日を撮ってみなさい。
警察に話すようなやり方ではいけない。
朝起きて、歯を磨いて、コーヒーを飲んで、仕事にいって、
友達と会って話して、それから寝た、これは本当のあなたの一日ではない。
本当のあなたの一日を語るように試してみなさい、こういう風に言います。
カメラを使って、映像と音を採って、本当の一日を果たして語ることができるのかどうか。
採ってみたら、本当の一日は語れないということがわかる。
自分にはできない、本当の一日がこのカメラで語れないとわかったら、ハリウッドに行きなさい。
ハリウッドでは受け入れてもらえるだろう(笑)。
しかし、もしも自分が本当の一日を撮れたと思うなら、
友達やお母さん、あるいは身近な人に見せなさい。
見てもらって、果たして映画館の入場料と同じ十ドルを、
これに対して払うことを受け入れてくれるかどうか聞きなさい。
おそらく、観客は、自分に本当に近い人であっても、
あなたの本当の人生にはまったく興味がないことがわかるでしょう。
そうすれば、本当の映画とは何かという問題提起をはじめることができるから、
二本目では、少し成功する機会が出てくるかもしれない。
こういう風に言います。














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