2012/06/24

路の途中で #20

















多くの巡礼者が死に行くその路に
泣き顔はない
控えめな微笑みに包まれながら
生死が見つめられるのみ

半端な私には微笑むことなど
できやしなかった
涙に滲んだ風景がゆらゆらと
揺れているのだ

インドでもよく泣いた
でもパキスタンではもっと泣いている
押さえきれぬ感動が
振るえるエネルギーの根源が
涙となって溢れ出す

ババ・ジィもピールパイも
困ったような仕草をしながら
泣き続ける私を見つめ微笑んだ

もっともっと
風に吹かれなさい

そう言われてるような気がした
















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