生まれる顔のようなもの

物撮りに必要なライトやレフ板やトレーシングペーパーを持っておらず、
またネットで色々見てみると簡単にそれらの代用品を自分で工作できることも
多少は知っていたものの、それをも怠りながら、
革細工のためにパキスタンから持って帰ってきた山羊の毛皮を敷き、
様々な国で買い集めている天然石や化石などを並べ撮ってみることにした。

石はもともと単に眺めることが好きなだけに、
気付けば調子に乗ってあっという間に1000枚以上撮っていた。
光との向き、置き方によって石の輝きや影の生まれ方が変わり、
やがて何となく描かれてくる石達の表情、或は構図に生まれる顔のようなものを
追いかけるのがとても楽しかった。