2012/12/15

ジャイサルメール #2




(写真クリックで拡大)







インド・ラジャスターン州、ジャイサルメール。
街から十数キロ離れた集落にて。
この辺りの集落の女性達は腕に駱駝の骨のチューリヤーンをつけている。
彼女達は湧き出る水の小さな池のそばに住み、一日に何回も水を汲みに出掛ける。




ジャイサルメールを訪れたのは実に24年ぶりだった。
しかしながら10年ほど前からはジャイサルメールよりさらに西にある
国境を越えた彼方、パキスタン・スィンド州、セヘワーンの街に眠る
聖者Lal Shahbaz Qalandarの命日祭に5年間も通い続けた。
パキスタンを訪れるようになって以来、パキスタンに滞在していればインドを想い、
インドに滞在していればパキスタンを想うようになった。

ジャイサルメールとセヘワーン。
地図を広げると国境から東西にそれぞれの街までの距離はあまり変わらない。
スィンド州にいる時は遥か東のラジャスターン州に想いを馳せたものだ。
アジメールやプシュカルの祭で地元の男達が繰り返す「カランダル!」という
叫びを聞いていた私達にとって、同じ「カランダル」ではないにしても、
そのものへ対する敬意の姿勢は国の違う二つの州において繋がるものがあった。
(プシュカルで「カランダル」について尋ねると、大昔の古い神様だ、との答えが多い)



そして24年ぶりのジャイサルメール。

聖者廟についての話を探し、実際に聖者廟を参詣し、
街から十数キロ離れた集落へ向かい、駱駝に乗って砂漠の満月の蒼い夜に佇み、
遥か西の彼方のセヘワーンを想い浮かべながら、
毎日の夕陽を贅沢に時間をかけて眺めているうちに
あっという間に半月が過ぎてしまった。











0 件のコメント :

コメントを投稿