感覚よ、叫べ！

(Photo by iPhone)

タイ北部チェンセーンにて。

寺で生々しい「臓器」のような花が
甘酸っぱい臭いをまき散らしていた。
大学時代の実験解剖の妙な興奮を想い出しながら
釘付けになった。

植物を撮るのは面白い。
顔のようであり、臓器のようであり、性器であるように
想えるから。
そんな感覚だけを頼りに向かい合うなら
私にとって植物は人を撮るのと変わらないと
想えるから。


感覚よ、叫べ！


自分自身の深層意識にある興奮を
奮い起こすための呪文のように
いつもいつもいつも・・・
経験に漬かって固まりかける自分に
私はつぶやく。


そして
人生これまでに出会った
旅人達へ、旅の使いへ、弟達へ、妹達へ
私はつぶやく。


感覚よ、叫べ！